第1回研修「被疑者被告人から見た望ましい刑事弁護とは」講師:諸橋仁智弁護士

2023.11.27

2023年11月27日、諸橋仁智弁護士をお迎えして刑事弁護に関する研修を行いました。

誠実な諸橋先生のお話しに引き込まれました。

お話の中で気になった要点は、

⭕️被疑者にとって、接見は朝が嬉しい。1日が長いので、憂鬱になる。朝弁護人と話せると乗り切れる。

⭕️接見時に雑談を心がける。「今日何食べた?」くらいの話題が話しやすい。

⭕️接見は30分がベスト。接見渋滞解消のためにもなる。

⭕️黙秘にはいろんなレベルがある。署名指印拒否。雑談だけするが事件について話さない。氏名黙秘、留置場から出るのを拒否するまで徹底するタイプの黙秘もある。完全な黙秘は難しいので、雑談に応じるタイプの黙秘をすることが多い。ただ、雑談にもあまり心を入れないようにする。警察官の有罪を前提とした発言に合わせていると、そこから揚げ足を取られる。また、信頼関係のようなものが取調べの中で生まれることもあり、折れてしまう。捜査側より強固な弁護人との信頼関係を築くことが必須。

⭕️罵倒してくるような被疑者被告人も、弁護人に対して尊敬はしている。雲の上のような人だからどう話してよいかわからない、共感してもらえないと思うため、変に噛みついてしまう。そこはわかったうえで対応して欲しい。ひどい場合には接見室から出る、厳しい対応をしてもよい。